5Gとは「5th Generation」の略で、現在のスマートフォンなどに使われている4GLTE(Long Term Evolution ロング ターム エヴォリューション)の次世代通信システムとして、2019年9月からプレサービスが始まり、東京オリンピックに向けて本格導入される予定となっています。
5Gになると、今まで2時間の映画をダウンロードするのに5分程度かかるのもが、3秒程度で完了します。
下りは最大20Gbps(現在の20倍)、遅延速度は1ms(現在の1/10)、同時接続は1㎢辺り100万(現在の10倍)にもなるようです。
スマホヘビーユーザーの方はWeb、動画サービスの閲覧にストレスを感じることは全くないでしょう。
また普段から動画サービスを利用しない場合は、現在の4GLTEでも問題ないと感じる人もいるでしょう。
近年、IoT(Internet of Things インターネット オブ シングス)機器の普及により、あらゆるデバイスがネット環境に接続されデータの送受信により管理する時代になっています。
掃除機、エアコン、照明などもネットを経由してスマホで管理されている方も多くなってきました。
車と5G通信技術もまた今後の未来にとって重要な関係性があります。
自動運転技術が進歩すればAI(人工知能)や各センサーによる認知、判断、実行操作を自動化するために必然と大量のデータを扱います。
交通情報、道路状況、車両周囲のセンサー情報などのあらゆる情報を常に送受信しながら走行をします。
自動運転レベル4(特定の場所ですべての操作が完全に自動化)以上の高い技術を行うには、1日あたりの通信情報量が4TBと予想されています。
仮に、
・一度に大容量のデータが送れない
・エリアによって通信が不安定
・タイムラグがある
・車両が密集しすぎて通信が不安定
など通信技術面で問題があれば自動運転は安全なものとは言えないでしょう。
万一の緊急事態にはオペレーターやAIが、車両からの映像や各センサー情報などを確認し自動で操作を行ってくれます。
例えば現在の技術にもあるVR(virtual reality 仮想現実)を利用して、実際にその現場いるかのようにオペレーターが車両を操作することや、AR(Augmented Reality 拡張現実)を利用して車両内のモニターに3D映像情報を案内することが可能になるでしょう。
多くの車やIoT機器が通信を行うためには通信技術も重要ですが、基地局の問題も発生します。
政府は2019年6月14日に「IT戦略(世界最先端デジタル国家創造宣言)」の中で、全国の信号機約21万基を5G基地局として開放し、有効活用する方針を閣議決定しました。
信号機を利用するので、新たに基地局を増やすよりも低コストかつ通信エリアも網羅されていることがメリットになります。
現在通信機能を持った信号機は全体の30%程度ですが、2025年度には全国展開を目標にしているようです。
技術、法整備などのあらゆる面で改革が必要なため、自動運転はまだ先のように思えますが、5Gサービスが始動すれば出来ることの範囲も飛躍的に広がるでしょう。
モビリティー業界も大幅な変化が予想されます。今後の動向に注目です。
担当:大泉